買い手向け

事務所を譲り受けたい方へ

事務所の譲受を検討し始めると、価格や契約条件にどうしても目が行きます。引き継いだ後に顧問先とスタッフが残るかどうか等、早い段階から考えておきたい論点が複数あります。ここでは、買い手の立場から検討することを、意思決定の順番に沿って整理しています。

  1. 1

    全体の流れをつかみ、買い方を決める

    まず、検討を始めてからクロージングまでに何をどの順番で進めるのか、そしてクロージング後の統合作業がどこまでを含むのかを押さえます。そのうえで、事務所を丸ごと引き受けるのか顧問先の一部だけか、自分の体制に一本化するのか譲り受けた事務所の運営を残すのかを決めます。相手が税理士法人の場合は、税理士法上の制約でそもそも取れる形が絞られる点も先に確認しておきます。

  2. 2

    この事務所に、いくらまで出せるのか

    公表されている相場は幅が大きく、提示価格がどの方式で、どの数字を基礎に計算されたのかまで戻って確かめる必要があります。引き継いだ後の顧問先の離脱をどこまで織り込むかも、価格の前提です。仲介会社に払う手数料も、この段階で見積もりに入れておきます。

  3. 3

    資金をどう用意するか

    買収代金だけでなく、専門家費用やシステム移行費用も含めて必要額を洗い出したうえで、自己資金と借入の配分を逆算します。条件が合えば、国の補助金や自治体の助成金を使える場合もあります。

  4. 4

    契約前に、相手の中身をどう確かめるか

    詳しい情報の開示を受ける前に結ぶ秘密保持契約では、受け取る側が何を負うのかを確認します。デューデリジェンスの段階で、スタッフが自分の体制に馴染むかを見ておくと、統合方針の判断材料にもなります。契約書では、売り手に何を保証してもらうかを詰めます。

  5. 5

    顧問先に、どう伝えるか

    クロージング後、最初に動くことになるのが顧問先への連絡です。書面で伝えることと、面談で伝えることを分けて設計します。「なぜ売ったのか」への答えも、面談の前に決めておきます。

  6. 6

    顧問先を、どう引き止めるか

    前所長個人への信頼で続いていた顧問先ほど、経営主体の変更が離脱のきっかけになります。顧問料の見直しや会計ソフトの移行を切り出すタイミングも、離脱率に影響します。

  7. 7

    スタッフと業務体制を、どう整えるか

    給与水準や雇用形態の見直しは、労働条件の不利益変更にあたる可能性があり、進め方に制約があります。まず誰がどの業務を担っているかを可視化するところから始めます。