最終更新日:2026-09-14
東京都の事業承継支援助成金とは?国のM&A補助金との違いを整理
対象者について:この記事で扱う事業承継支援助成金は、東京都中小企業振興公社が実施する制度で、東京都内に本店・主たる事業所がある事業者(売り手・買い手いずれも)が対象です。事業所が東京都以外にある場合、この記事の内容は直接関係しません。お住まいの地域に同様の制度がないかは、自治体・商工会議所・中小企業支援センター等でご確認ください。
M&Aに活用できる公的支援制度は、国の「事業承継・M&A補助金」だけではありません。都道府県・市区町村も独自に補助金・助成金を実施していることがあります。この記事では、東京都の事業承継支援助成金を例に、国の制度との違いを整理します。募集要項は国の制度以上に個別性が高いため、あくまで「こういう制度がある」という一例として捉えてください。
東京都の助成金は、都内の事業者が対象
東京都中小企業振興公社が実施している助成金です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 3分の2以内(小規模事業者は企業価値算定に係る経費について10分の10) |
| 補助上限額 | 200万円(申請下限額20万円) |
| 助成対象期間 | 最長8か月 |
| 用途 | 自社株式評価、デューデリジェンス費用、FA・M&A仲介事業者との契約締結費用、人材紹介サービス利用料等 |
第三者承継(M&A)を検討している売り手であれば、自社株式(持分)の評価費用や、FA・仲介事業者と契約する際の費用などが対象になります。親族・従業員への承継を検討している場合も、相続手続きに関する外部専門家への委託費用や、後継者となる中核人材の確保・育成にかかる費用などが対象に含まれます。
国の制度と違い、支払先に登録の要件がない
国の専門家活用枠が「M&A支援機関登録制度に登録された仲介会社・FAへの支払い」に対象を絞っているのに対し、東京都の助成金は登録の有無を条件にしていません。そのため、対象になる専門家の範囲がやや異なります。
また、対象経費の一部(FA・仲介事業者との契約締結費用等)は、国の専門家活用枠と重なります。この2つを同じ経費について併用できるかどうかは、公式ページには明記がなく確認できませんでした。申請を検討する段階で、東京都中小企業振興公社に直接問い合わせることをおすすめします。
東京都以外の自治体でも確認したいこと
東京都以外にも、道府県や市区町村単位で類似の制度を実施しているケースがあります。自分の事務所の所在地の自治体・商工会議所・中小企業支援センター等に、独自の補助金・助成金がないか確認しておくことをおすすめします。国の制度と違って全国統一の窓口で一覧できるわけではないため、情報を集める手間そのものが、国の制度より一段階余分にかかる点は意識しておいてください。
まとめ
- 東京都の事業承継支援助成金は、東京都内に本店・主たる事業所がある事業者(売り手・買い手いずれも)が対象。都外の事業者には直接関係しない
- 国の「事業承継・M&A補助金」とは別に、都道府県・市区町村独自の補助金・助成金もある
- 東京都の事業承継支援助成金は、対象経費の2/3以内(小規模事業者は企業価値算定に係る経費について10/10)、上限200万円の助成金
- 国の専門家活用枠と対象経費が重なる部分があり、併用可否は個別に確認が必要
- 東京都以外の自治体にも類似の制度がある可能性があるため、所在地の自治体・商工会議所等でも確認する
最終確認日:2026年8月14日(令和8年度第2回募集の情報をもとに作成しています。次回募集の情報が公表され次第、内容を更新する予定です)
監修
税理士事務所承継ラボ編集部(公認会計士・税理士)